小手先の技術に走るのではなく、揺るぎのない本当の力を身につけましょう、と風花スタイルでは説きつづけています。

 

その一方で、何度言われても、テクニックで何とか現状を打開しようと焦りまくっている人は決していなくなりません。

 

実力がないのだったら、せめて、テンプレートを変えたり、プラグインを導入したり、ブログパーツに頼るしかないじゃないかと反論する人も当然のように出てきます。

 

スキルアップや技術の習得そのものを、私は否定しているわけではありません。ただ、小手先のテクニックに頼り過ぎると、最も大事な本質を見失う危険性があると警告したいだけです。優先順位を間違うと言っても良いのですね。

 

例えば……

読者の反応が鈍いので、読者の反応を得やすい文章テクニックを学ぼうとする人がいるとします。

 

反応が得られない理由が、文章テクニックが劣っていることにある場合は、むしろ珍しいのです。

 

ほとんどの場合、記事の内容が面白くないから、反応が得られない。

 

記事が面白くないということは、ひょっとしたら、自分の感じ方や価値観そのものに問題があるのではないか、というふうには考えようとしません。

 

また、レビューした商品が売れない場合、レビュー記事の書き方の技術が足りないのではないかと考えがちです。

 

しかし、多くの場合、自分がその商品を使ってみた、その実感を読者に生きいきとリアリティを持って伝えられていないから売れないのです。

 

つまり、読者と感覚的、あるいは感情的に、共振しながら語ることができないうちは、どんなに詳細に商品を説明したところで、売れる可能性は極めて低いと言わざるを得ません。

 

逆に、常日頃から、生活感覚で語っており、本音で読者と対話しているブロガーさんは、読者のハートをつかむコツを身体感覚として身につけている。だから、多くを語らずとも、すんなり売ってしまう、なんてことはひんぱんに起こるのですね。

 

以上のように考えていただくと、いかに、テクニックに走ることが、物事の核心を見えなくしてしまうかがわかるでしょう。本質を見失ったまま、手段ばかりを探している状態ほど、不安で実りのない時間はありません。

 

大事なのは、良い意味で読者を巻き込んでゆける、つまり、読者とともに感じながら話を進められる、いわば「人間力」を身につけることです。

 

「人間力」というと難しく聞こえるかもしれませんが、大げさに考える必要はありません。

 

本物の力を養うためには、理論や技術で武装することをやめ、心を開いて、自然体で、話しかけられるようになることです。

 

自分がオープンマインドな状態になれずに、自分の殻に閉じこもっていて、他人から都合の良い反応を得たいと考えるのは、虫が良すぎるのです。

 

でも、自分を責める必要ありません。焦らなければ良いのです。心を開き、素直に語れるようになるまでは、見返りを求めないこと。

 

「ひょっとして、自分自身に魅力がないのかも?」と不安になったら、まずは、損得勘定をぬきにして、利害関係をこえて、本音で人と語らうことから始めてみてください。

 

心配はいりません。自然体で話せるようになれば、自ずと、視界は開けてゆくものです。

 

感じながら書く、読者に自分が感じているのと同じように感じてもらえるように書く、それがブロガーに求めれる根本姿勢だと言えます。