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クリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演の映画「ハドソン川の奇跡」を見ました。

 

 

「ハドソン川の奇跡」は、2016年に製作されたアメリカ映画。原題は「Sully」。

 

2009年に起こり、奇跡的な生還劇として知られるUSエアウェイズ1549便不時着水事故を題材とした映画。

 

原題の「Sully”(サリー)」は、USエアウェイズ1549便の機長チェスリー・サレンバーガーのニックネームからとられています。

 

「ハドソン川の奇跡」を一言で表現するなら、傑作です。

 

なぜ傑作と言いたいか? その心は、壮大なアクションと微細な心理劇とがものの見事に融合されているからです。

 

アクションと心理、そのどちらをとっても素晴らしい映画は、なかなかあるものではありません。

 

もちろん、「ハドソン川の奇跡」は、よくあるエアパニックものではなく、機長であるトム・ハンクスの心理がメインテーマであることは間違いないでしょう。

 

しかし、実際に起きた事件を題材にしていること、その事件そのものが奇跡であったこと、現代文明の象徴とも言える、巨大な鳥である飛行機とともに、一人の人間の心理の葛藤を克明に描き切ったからこそ、類まれな優れた映画となったのです。

 

私個人としては、壮大なスケールは必要ではなく、室内劇であっても、人間ドラマがしっかり描出されている映画が好みです。

 

でも、この「ハドソン川の奇跡」は、ちゅうちょなく傑作として讃えたいと感じました。

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世の中に名作映画と言われる映画はたくさんありますが、その中でも、名画中の名画と賞賛されるのが、この「素晴らしき哉、人生!」です。

 

原題は(It's a Wonderful Life)。1946年のアメリカ映画。監督はフランク・キャプラ

 

主演は、ヒッチコック監督の名作「裏窓」や「めまい」に出演している、ジェームズ・スチュアート

 

 

名作であることは知っているのですが、これまでに何度か見ようとして、途中で挫折してしまい、最後まで見られなかったのです。

 

かつて「禁じられた遊び」を、10回以上も挫折したという苦い経験が、私にはあります。「名作ゆえの退屈さ」が、私を苦しめる時があるのです。

 

おかげさまで、この「素晴らしき哉、人生!」は、3回目の挑戦で、しっかり、感動できました。

 

今回、最後まで鑑賞してみてわかったのですが、中盤までは会話がやたらと多くて、感情移入がしにくいところがあります。ラスト15分。天使と主人公が出逢ってから、スイッチが入ったかのように、俄然、面白くなります。

 

クリスマスの日に奇跡が起こるという設定であるため、今ではクリスマス映画の定番としてアメリカでは親しまれているそうです。

 

日本では、他のアメリカのクリスマス映画と比べて、放送された回数は少ないのではないでしょうか。おそらく、中盤までの退屈さが、ネックになっているのだと思います。

 

しかし、今回の鑑賞で、ラスト15分が最高に面白いということがわかったので、これからは、大丈夫。前半から終盤までのすべてが、ラスト15分のための伏線なのです。

 

そう思って見直すと、細部までまた違って面白さが浮き立ってきそうです。ジェームズ・スチュアートの演技を中心に、何度も楽しめるでしょうね。

 

この映画「素晴らしき哉、人生!」は、その構成からも、1回だけでなく、何度も繰り返し見て楽しむ名作映画だと言えます。

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外国映画のベスト100を、以下、気長に選んでまいります。

 

1)ルキノ・ヴィスコンティ監督の映画「若者のすべて」の感想

 

2)映画「邪魔者は殺せ」を見て、キャロル・リードはヒッチコックと正反対の監督だと感じた。

 

3)映画「ガス燈」でイングリッド・バーグマンが迫真の演技を披露。

 

4)「マディソン郡の橋」の小説と映画を比較レビューしてみました。

 

5)映画「愛情物語」は尊いギフト(贈り物)だと感じました。

 

6)映画「その男を逃すな」では、シェリー・ウィンタースの名演技に引き込まれた。

 

7)映画「第七のヴェール」は観終わった時、思わず拍手してしまう名作

 

8)映画「最後の初恋」でのダイアン・レインの演技は筆舌に尽くせない微妙な味わいがある。

 

9)映画「目撃」。クリント・イーストウッド監督・主演。

 

10)映画「天使のくれた時間」を再び鑑賞した感想。

 

11)映画「愛しのシバよ帰れ」は心理劇の傑作。シャリー・ブースの演技は圧巻。

 

12)映画「ミニヴァー夫人」は「戦意高揚映画」ではなく、心温まるホームドラマである。

 

13)映画「終着駅」はジェニファー・ジョーンズとモンゴメリー・クリフトの二人芝居。

 

14)映画「ジェニーの肖像」と原作のロバート・ネイサンの小説

 

15)ジェームズ・スチュアート主演の映画「素晴らしき哉、人生!」をようやく最後まで見た感想

 

16)ディアナ・ダービン主演の映画「オーケストラの少女」は、現代から見たら奇跡そのものです。

 

17)「クリフハンガー」はスタローン映画の頂点の一つ。

 

18)映画「デイライト」はスタローンの最高傑作?

 

19)「我等の生涯の最良の年」は、ウィリアム・ワイラー監督の最高傑作。

 

20)ディアナ・ダービン主演の映画「オーケストラの少女」は、現代から見たら奇跡そのものです。

 

21)映画「最強のふたり」と「人生の動かし方」の比較

 

22)「コンバット!」は不滅の名作ドラマ。愛あふれる脚本は珠玉。

 

23)ハリソン・フォード主演の映画「心の旅」を見た感想。

 

24)映画「ハドソン川の奇跡」を見た感想

 

25)映画「黄昏」はジェニファー・ジョーンズの鮮明な存在感と演技力が圧巻。

 

26)映画「霧の波止場」の見どころは、ジャン・ギャバンとミシェル・モルガンだけではありません。

 

27)映画「愛を読む人」を見て「朗読者」を即購入した理由。

 

28)映画「イエロー・ハンカチーフ」は「幸福の黄色いハンカチ」とどのように比較すべき?

 

29)映画「水の中のナイフ」はロマン・ポランスキーの佳作。見る価値あり。

 

30)映画「ゴースト ニューヨークの幻」はBlu-rayで

 

31)映画「ミリオンダラー・ベイビー」の感想

 

32)スタンリー・キューブリックの映画「シャイニング」を見た感想。

 

33)映画「陽のあたる場所」の不思議な透明感

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