「風花塾5期」がいよいよ2月から始まります。新しい企画が盛りだくさんなのですが、前期に在籍してくれた方とお話しする機会があって、いろいろ深く考えさせられました。
私自身コーチとして、1秒でも早く、1円でも多く収益を上げてもらいたい、その気持ちが強すぎたのではと反省しています。
ビジネスは、収益が伸びなければ成立しません。これは当たり前のこと。ですから、モチベーションが高くて、まだ成功していない人たちは、必死で成果を出そうとします。
アフィリエイトなど、インターネットビジネスの場合、正しいノウハウを確実に実践すれば、成果が上がることは間違いありません。要するに「やるか、やらないか」だけなのです。
では、例えば、月に30万円とか50万円とかを稼いだとします。あなたは、次にどんな行動を起こしますか?
実は、ビジネスで一番大切なのは、成功してからなのです。
ひとつのたとえ話をしましょう。あなたは、もしも、丘のふもとで、黄金の林檎(りんご)の実を拾ったとします。あなたは、その後、どうしますか?
ポケットにサッと入れて、周囲を見まわし、人がいないことを確かめると、家に急いで帰り、密かに林檎の実を食べると、あなたは答えるでしょうか。
黄金の林檎を拾った後の行動にこそ、実は、その人の本当の成功の鍵があると風花は考えます。残念ながら、そのことを、前期の夢路塾では伝えられませんでした。この一点が悔しくてなりません。
非人間的な現金製造マシーンをつくることが風花塾の目的ではなく、人としても豊かな人材を育てることが風花塾の大事な役割であると信じています。
ゆがんだ成功者、呪われた成功者を輩出しても意味はありません。心技体、すべてに優れた人を育ててゆきたいのです。
ビジネスは幸運(成功)を手に入れてから、つまり、黄金の林檎を拾ってからが大事なのです。
中には、人に奪われないうちに、焦って全部食べてしまう人もいるでしょう。
そう、多くの人は、自分の富を独り占めにしようとしてしまう。だから、運が早く尽き、再び幸運の女神を呼び寄せることは難しくなるのです。
なかなかできないことかもしれませんが、黄金の林檎を見つけたら(優れたビジネスマンであるのならば)、どうして、そこに林檎の実が落ちているのかを分析すべきです。
おそらくは、丘の上の方に、黄金の実をいっぱいにつけた林檎の木があるのです。
黄金の林檎を拾ったら、その場で割って、どんな味がするかを確かめるのは良いことです。でも、独りで全部食べてしまってはいけないのです。
冷静に丘の上にのぼり、林檎の木を探しましょう。きっと、その木は陽光をいっぱいに浴びて、黄金色に光っているはずです。
村の人々が、貧しい生活をしているのを知っているのでしたら、丘の上から、大きな声で、黄金の林檎の木を存在を告げるべきだと私は思うのですが、いかがでしょうか。
多くの人は「仏様じゃあるまいし、そんなことはできないよ」とおっしゃるでしょうか。
前期の夢路塾では、黄金の林檎を見つける方法を一生懸命、お教えしました。しかし、林檎を手に入れてからの行動については、伝えられなかったのです。
ビジネスで、利益の独り占めはありえません。というか、そんなことをしようとしたら、生き残れないですよ。
お金だけでなく、良いこと、幸運、共有できる方法などは、分かち合うようにしないと、成功を継続化することは不可能です。
もちろん、自分のプライバシーや独自の手法は守るべきですし、風花塾でも、個人情報は保護します。
しかし、ビジネスは、閉じてしまったら、その先は行き止まりになります。
実は、林檎を独りで食べてしまったというのは、私自身の苦い経験そのものなのです。
風花は告白します。私は実は、かつて精神的な乞食でした。
私はこれまでに、年収2000~3000万円を超えた経験を時期を隔てて、2度経験しています。私は個人事業主ですから、それなりに成功したと言えるでしょう。
しかし、その幸運を継続化できませんでした。
経営の才がないとか、そういうことではないのです。私自身、私が本当の意味で成功できなかった理由を知っています。
平たく言えば、天狗になってしまったのです。自分には才能があり、自分の力だけで成功したと勘違いしていました。
今になって、初めて静かに語れるのですが、どんな境遇にいても、人は自分独りの力では生きられません。必ず、周囲の人たちに支えられています。
そうした目配りが、血気盛んな頃の私にはできませんでした。当時の私はどれくらい周りの人に助けられていたか、そのことについて考えようとしなかったのです。
あからさまに「いつも皆さんに感謝しています。私の成功は皆さんのおかげです」と笑顔を振りまきましょうと言っているのではありません。
そんなことをすれば、むしろ、嫌味になります(苦笑)。
あらゆるビジネス、いえ、ありとあらゆる人間の営みは、ともに豊かになるために、何らかの形で協力し合うこと以外の何ものでもないのです。
ビジネスは競争に勝つことだと思うかもしれませんが、そう考えるよりも、自分の良さ、特性を最大限に生かし、人々に良い影響を与える、その結果として報酬を得ると考えた方が良いのです。
自分だけのために生きるより、多くの人たちと歓びをわかち合える人生の方が楽しいと感じませんか。
これは、風花式パーソナルビジネスの根本的な理念なので、今後は繰り返し、いろんな場で、伝えてゆきたいと思っています。
黄金の林檎の実をいくつかに切って、みんなで味わうことはもちろん、黄金の木の栽培方法を研究して、黄金の森をつくることを目指しませんか。