アメリカ映画の名作「ゴースト ニューヨークの幻」(1990年)を、Blu-rayで見直してみました。
ゴースト/ニューヨークの幻 スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
DVDが普及しはじめた頃、私は歓ばなかったのです。画質が良くなったというより、映像がベタッとして、シーンの「空気感」が失われ、これならば、ざらざらとしてVHSビデオで観たほうがマシだと感じたのを鮮明に憶えています。
で、Blu-rayはどうかと言いますと、作品によりけりです。
スケールが大きい映画の場合、Blu-rayだと迫力が違うのではないかと思って「ランボー」とか「クリフハンガー」とかを、ブルーレイで鑑賞してみましたが、それほどでもありませんでした。
キーワードは「空気感」です。これが再現されていないかぎり、Blu-rayで見ても仕方がありません。
その点で、思わず鳥肌だったのが、今回ご紹介する「ゴースト ニューヨークの幻」です。
Blu-rayで観ますと「空気感」が違います。映像に奥行があり、映像空間の中に自分がいると錯覚してしまうほどです。
こういう繊細な心の動きを描いた映画は「空気感」があると、映像の純度が高まり、テーマに没入できます。
ラスト近く、「見えるわ」といって驚きの表情を見せるデミ・ムーア。そして、光の帯の中に浮かび上がるゴースト(パトリック・スウェイジ)。
このシーンの良さは、Blu-rayでないと充分に味わえないと言いたいくらいです。
Blu-rayがこれほど良いのならば、名作映画を、少しずつBlu-rayで見直してゆこうと決心したのでした。